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2013年1月22日 (火)

三項随伴性

三項随伴性とは


三項随伴性とは、行動療法において問題行動や症状をアセスメントする際に用いられる考え方です。
三項とは、先行条件、行動、結果、の3つで、これらが随伴することを三項随伴性といいます。
柔らかく言うと、問題行動は何で、問題行動がどういうときに生じるか、問題行動をした結果どうなるかを分析することです。

三項随伴性を用いたアセスメントの例


問題行動がギャンブルの場合を例にあげます。
1、先行条件
まず、ギャンブルをするときは、どういうときにするのかを質問していき、仕事で失敗したときにギャンブル(問題行動)をするのか、上司に叱られたときにギャンブルをするのかを明らかにします。

2、行動
先行条件の時、何をするか、ということです。ここでの行動はギャンブルになります。

3、結果
先行条件のときにギャンブルを行った後、どういう結果になるかを分析します。
例えば、ギャンブルをすれば、スッキリする、お金がてにはいる、などが結果となり得ます。
この結果は、強化子と考えられます。つまり、問題行動=ギャンブルが維持されるのは、この強化子があるからだと分析されます。

三項随伴性によるアセスメントで何がわかる?


三項随伴性によるアセスメントでは、ギャンブルがなぜ維持されるかがわかります。
そして、強化子が明らかになれば、同じような強化子が得られるような他の行動を代替行動として獲得させる、というような介入が見えてきます。

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