母性剥奪:マターナルディプリベイション
小さいころから母親と離ればなれになる、母親からの情緒的な世話が十分に受けられない・・・ そのことが愛着の形成を難しくしたり、知的遅れ、非行などに影響することがあるといわれており、心理学ではよく取り上げられています。心理系大学院や心理系の大学編入をする場合には、基本的知識としてある程度しっておく必要はあると思います。
○母性剥奪とは
moternal deprivationの訳で、小さい頃に母親から分離させられるような体験のことです。
○母性剥奪の影響
ボウルビーの研究
愛着を研究していたことで有名なボウルビーは、非行少年を研究していました。
ボウルビーの非行少年を対象にした研究でわかったことは、
対象の非行少年の多くに、母親との分離体験があったこと、
母親との分離体験をしているものの多くに、感情的な問題や知能の遅れ、などが見られたこと、である。
スピッツの研究
同じく愛着研究で有名なスピッツは、施設に収容された子供たちを研究して、
ホスピタリズムを報告しています。
ホスピタリズムとは、施設に収容された子供たちが示した症状です。
施設に収容された子供たちは、食事や生活面での世話を受けているにも関わらず、成長の遅れなど、様々な症状を呈しました。
ホスピタリズムがしょうじた理由は、少ない世話がかりに対して子供たちが多く、情緒的な世話が足りていなかったためだと考えられます。
« ユングの普遍的無意識 | トップページ | 短期療法(ブリーフセラピー) »
「発達心理学」カテゴリの記事
- 社会的参照と視覚的断崖実験(2013.12.06)
- ピアジェ認知的発達理論(2013.12.06)
- 発達の規定要因(2013.11.29)
- 移行対象(2013.10.07)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント