精神分析における抑圧
精神分析を確立したフロイトは、抑圧という考え方を提唱しています。
人は「~したいけどできない」、「~したいけどしてはいけないことだ」と考えるときに防衛機制というメカニズムを働かせるとフロイトは言います。
たとえば、高い所にぶどうがあるが高すぎてブドウがとれない・・・そんな時は「どうせあのブドウはすっぱいからいらない」と考えるような現象が防衛機制の例です。これは合理化という防衛機制の例として知られています。
抑圧はその防衛機制の代表です。
フロイトによると、人は行動にうつしてはいけない欲求や望ましくない欲求は、抑え込んで無意識に追いやろうとします。これが抑圧です。
このように現実世界では受け入れられないことを無意識に抑圧することによって、現実に適応しようとします。
自我はこのようにイドの欲求(~したい)と超自我による要求(すべき、すべきでない)との折り合いをつけて現実に適応しようとする働きを持ちます。
精神分析を一言で言うと、この抑圧された無意識の内容を意識にひっぱり出そうとする心理療法です。
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