不安障害(by DSM-Ⅴ)
不安障害とは、DSMで規定されている不安を中心とした障害群です。
不安障害には、様々なものが含まれます。
現在DSM-Ⅴの草案がでています。不安障害の大きな変更点としては、パニック障害と広場恐怖が分かれたことが一つあります。
不安障害の種類by DSM-Ⅴ
○分離不安障害
愛着を抱いている人から離れるときに、不安や恐怖を感じる不安障害。
分離不安によって学校に行けないなどの機能障害があることが診断条件に含まれる。
外出して親と離れ離れになることに恐怖したり、大切な愛着を抱いている人がいなくなるこを心配したり、悪夢を見たりすることがある。
分離不安障害と似ている障害には、
家から離れて社会的状況に行くことを回避する社交不安障害
外に出ると不潔になるという強迫観念から外出を拒否する強迫性障害がある
が、それらではうまく説明できない場合に、分離不安障害の診断になる。
○全般性不安障害
さまざまな状況や活動についての不安を感じる障害。
その不安は自分では制御できないと感じていることが全般性不安障害の診断の条件に含まれる。
集中が困難になったり、緊張感があったり、筋肉の緊張、疲れやすい、イライラしたりする、睡眠障害になる、
などの症状が3つ以上含まれていることも全般性不安障害の診断条件である。
全般性不安障害と似ている障害には、
過去の出来事を想起することによって不安になる心的外傷後ストレス障害:PTSD
大切な人がいなくなってしまうのではないかと不安になる分離不安障害
自分に黴菌がついてしまったのではないかと強迫的に考える強迫性障害などがある。
しかしこれらの障害ではうまく説明できない場合に全般性不安障害と診断される。
○社交不安障害
人に注目されるような社会的場面での不安を示す不安障害。
例えば人前でスピーチをしたり、食事したり、話しかけたりするような社会的場面で不安を感じる。
また社会的状況を避ける。
社交不安障害と似ている障害には、
バスに乗ると気が狂ってしまうのではないかと考えて外出を回避するパニック障害
自分が醜いと考えて外出できない身体醜形性障害がある。
しかしそれらによっては上手く説明しにくい場合、社交不安障害となる。
○特定の恐怖症
高いところ、注射、昆虫などの特定のことに対して恐怖を感じる不安障害。
「病院には行かない」「階段は下が見えるので絶対に使わない」など、恐怖の対象を避けて行動したり、
耐え忍んでいることが特定の不安障害の条件である。
特定の恐怖症に似ている障害には、心的外傷後ストレス障害:PTSD、パニック障害、強迫性障害などがある。
しかしこれらの障害ではうまく説明できないときに特定の恐怖症となる。
○パニック障害
動悸、発汗、窒息感、めまい、不快感、気が狂ってしまうのではないかという恐怖が、いきなり誘発するものがなく生じる。
このようなパニック発作は数分で頂点に達しすることがパニック障害の診断条件となる。
またパニック発作がまた起こるのではないか、という予期不安や、パニック発作が起こらないようにある状況を回避したりすることもパニック障害の診断条件である。
パニック障害と似ている障害には、
社会的状況に不安を抱く社交不安障害
特定のものに対して恐怖を抱く特定の恐怖症
過去の体験を想起して不安になる心的外傷後ストレス障害:PTSDがある。
しかしそれらではうまく説明できない。
○広場恐怖
バスや電車などの公共交通機関や、お店の中、映画館、橋、家の中、人ごみに出ていったり・行列に並ぶ、
などの場面で恐怖を感じる不安障害。
これらの場所に行くと毎回恐怖を感じ、それによってこれらの状況を回避したり、助けてくれる同伴者がいないと回避することが診断条件に含まれる。
広場恐怖と似ている不安障害には、
社会的場面のみに恐怖してその状況を避ける社交不安障害
特定のものに対して恐怖するためにそれを回避する特定の恐怖症がある。
しかしそれらでは説明されないことも条件.。
○選択性緘黙
学校のみ、または家でのみ、選択的に黙り込んでしまう不安障害。
選択性緘黙によってコミュニケーションや学業成績に影響が出ることが選択性緘黙の条件の一つになる。
実際に言語能力がない場合は選択性緘黙には診断されない。
今日は、簡単に不安障害をご説明しましたが、詳しく個別に全般性不安障害・パニック障害・特定の恐怖症・
分離不安障害、広場恐怖、選択性緘黙の症状や治療法などについてもご説明していきます。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
DSM-Ⅳ-TRから変更されてる点もあるみたいですね。
新しくDSM-Ⅴを覚えるのに苦労しています(汗)
投稿: tk | 2013年9月21日 (土) 17時52分