ストレスコーピング
ストレスとは?
ストレスとは、もともと「圧力」「歪み」「変形作用」などを意味する物理学や工学の言葉から来ています。
ストレスは心理学では、環境からの刺激に対して生体が示す緊張反応を意味します。
ストレッサーとは?
通常ストレスと言うと、子供の夜泣きや上司の愚痴などを連想するかもしれません。
しかし心理学領域では、生体側の変化はストレスと言い、ストレスを生じさせる刺激をストレッサーと言います。なので子供の夜泣きや上司の愚痴はストレッサーと言います。
ライフイベントとデイリーハッスルズ
ストレッサーの種類には大きく2つあります。
1つは、配偶者の死や災害などの急性のストレッサーであるライフイベントlife event
1つは、近隣の騒音や赤ちゃんの夜泣きなどの慢性のストレッサーであるデイリーハッスルズdaily hassles
どちらも誰にでも起こる可能性がありますが、うつ病になったり不眠症になったりするかどうかは、人によって違います。そしてストレッサーが症状を引き起こすかどうかを分けるのは、認知的評価と呼ばれる、個人によって異なる考え方です。
認知的評価
認知的評価には、その人がストレッサーをどのように捉えるかという考えや、自分にそのストレッサーを対処する能力があるかという考えが含まれます。
前者は、一次的評価といいます。
後者は、二次的評価といいます。
過去記事の認知的評価理論でも書いています。
ストレスコーピング
ストレスコーピングとは、ライフイベントやデイリーハッスルズといったストレッサーへの対処のことです。コーピングとは、英語の動詞cope(対処する)から来ています。
ストレスコーピングの方法は人によって異なります。
「イライラしているときに違うことを考える人」「カラオケで気晴らしをする人」「映画を見て感動する人」「隣の騒音でムカついたら、文句をいいに行く人」
いろんなストレスコーピング方法があります。
しかし、コーピングの方法には共通しているところがあり、共通点からいくつかの種類に分けることができます。
問題先送り型と問題解決型コーピング
・問題先送り型コーピングとは、名前の通り、ストレスの元である嫌な上司や学校のいじめっ子に対して、何かアクションを起こして、問題を解決しようとする方法です。 ・問題先送り型コーピングとは、ストレッサーとは関係のないことをして気晴らしをしたり、一時的にだけ解決するよな方法です。 今回はストレスコーピングの大まかな説明をしました。 今後はコーピングの具体的な方法や有効な方法についてご紹介します。
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