移行対象
移行対象とは?
移行対象とは、ウィニコットという人物が提唱した概念です。
ウィニコットは、子供が母親からの依存心を徐々に脱却していくプロセスを理論化しました。
移行対象は、その依存心から脱却していくプロセスで登場するものです。
ウィニコットの発達段階理論
ウィニコットが提唱した発達段階理論は依存心からの脱却という観点が重視されています。
ウィニコットによると、子供は、ほどよい母親によって徐々に成長します。
移行対象に関連して、ウィニコットの発達理論を紹介します。
○絶対的依存期
母親に絶対的に依存している段階です。 母親は子供の世話に没頭する時期で、子供は、 自分が泣いたらなんでも手に入るという万能感を子供は抱きます。この幼児的な万能感を錯覚と言います。
○移行期
母親からの絶対的な依存期から徐々に、依存を弱めていく段階です。 ここでは依存心を弱めるために、子供は移行対象を利用します。
移行対象とは例えば、毛布やクッションなどです。 母親がいなくても母親の変わりに安心感を与えてくれるような物が移行対象です。
○相対的依存期
母親からの依存心が弱まった段階です。
移行現象
移行対象は、依存心を和らげる毛布やハンカチなどの物ですが、物以外にも、子守唄や自分が発する喃語も移行対象の役割をします。
これを移行現象といいます。
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