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2013年10月10日 (木)

クライエント中心療法

クライエント中心療法

ここで重要な心理療法をご紹介したいと思います。

クライエント中心療法は、カール•ロジャーズによって始められたカウンセリング技法、心理療法です。来談者中心療法ともいい、以前は非指示的という表現も使われていました。

カウンセリングと言ったとき、狭い意味ではロジャーズのクライエント中心療法を指す場合があります。

カウンセラーの基本的態度

ロジャーズのクライエント中心療法では、クライエントは弱く劣っているものではなく、「自ら成長・成熟に向かう傾向」があると考えます。
それを自己実現傾向といいます。

しかし、自己実現傾向が発揮されるには、ある条件が必要と考えられます。

カウンセラーの仕事は、クライエントの自己実現傾向を引き出すだけだと考えます。
クライエントの自己実現傾向を発揮させるための必要十分条件は、以下の3つの基本的態度です。
この3つのカウンセラーの態度によって、クライエントは自己実現へと向かうと言われています。

○無条件の肯定的感心

クライエントの話を批判や価値判断をせずにありのままに受容することです。

単に受容とも呼ばれます。

○共感的理解

相手に同情したり、自分の経験とクライエントの経験が同じだと考えるのではなく、
どのような状態でどんなことに苦しんでいるのかを中立的に理解することです。

○自己一致

カウンセラーが自分の自己概念と現実の自己を一致させている状態です。
自分はとてもやさしい人間だという自己概念を持っているのに、実際はひどいことをしてしまう状態は自己一致しておらず、自己不一致の状態です。


クライエント中心療法について簡単に説明しましたが、現在も重要な考え方なので、詳しいこは今後説明していきたいと思います。

クライエント中心療法では、カウンセラーが助言したり、指示することはしません。

というのは、望んでいるものや方向性はクライントにしかわからず、カウンセラーができることは、クライエントが望んでいることや方向性を自ら発見できるように手助けすることです。

指示や助言というのは、カウンセラーがクライエントの方向性を勝手に決めていることを意味します。

 

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