カテゴリー「精神疾患」の4件の記事

2015年7月27日 (月)

躁病とは?

躁病とは?

躁病は気分が高揚した状態が長時間持続するものです。

躁病によく見られる特徴は以下のようなものです。
・気分が異常に高揚する
・自尊心が肥大化する
・様々な考えが頭に浮かんでくる(観念奔逸)
・よくしゃべるようになる
・怒りやすくなる
・睡眠欲求の減少=睡眠が短くなる
・注意が散漫になる
・浪費が激しくなる
・運転が荒くなる

双極性障害とは?

双極性障害とは昔の言い方で躁うつ病のことです。
うつと躁が交互に繰り返される障害です。

DSM-Ⅳでは、うつ病と共に気分障害に含まれていましたが、
DSM-Ⅴでは、うつ病とは別の障害とされています。

双極性障害の分類

双極性障害には、「双極Ⅰ型障害」、「双極Ⅱ型障害」、「気分循環性障害」などが含まれます。

・「双極Ⅰ型障害」とは
躁状態とうつ状態が反復されるもの
双極Ⅰ型は、典型的な双極性障害です。

・「双極Ⅱ型障害」とは
軽躁状態とうつ状態が反復されるもの
双極Ⅱ型は、躁が軽く目立たないためうつ病と混同されやすいものです。

・「気分循環性障害」とは
軽躁状態と軽うつ状態が反復されるもの(2年以上持続する)


「双極Ⅰ型障害」も「双極Ⅱ型障害」も「気分循環性障害」も、
共通してうつと躁が繰り返されますが、その程度持続期間によって分類されています。

重要キーワード:躁うつ病、双極性障害、双極Ⅰ型、Ⅱ型、気分循環性障害、躁病エピソード

2013年10月30日 (水)

タイプA行動パターン

タイプAとは?

タイプAとは、フリードマンとローゼンマンが発見した、冠状動脈性心疾患の危険性が高くなる人格パターンのことです。


心疾患の外来患者のイスが、過度にすり減っていることから着想を得たと言われています。

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タイプAの特徴

・自分に対して厳しい
・プレッシャーを感じやすい
・いらいらしやすい
・野心的
・話すのも歩くのも食事するも早く、せっかち
・仕事人間
・睡眠時間が少ない
・カフェイン飲料やお酒、タバコをより摂取する

タイプA行動で最も危険な要因

タイプA行動がすべて冠状動脈性心疾患につながるわけではなく、
ある要素が最も冠状動脈性心疾患になるリスクを高めることが分かっている。

そのある要素とは、怒り・敵意・恨みなどの「ネガティブな情動」である。

つまり、せっかちやストイックな特徴があるが、せっかちでストイックだから心疾患になるのでなく、
一番の問題はネガティブな情動を感じやすいということである。

 

タイプAの治療

タイプAの治療には、漸進的筋弛緩法などのリラクゼーション訓練や規則的な生活を送ることが望ましいとされています。

またストレスの対処法を学ぶプログラムが有効とされています。
その手続きは、ストレスとは何か、自分はどう対処できるか、何ができるか、ストレスのことばかり考えるのではなく、しなければならないことを考える、などが含まれます。

しかし、タイプA行動パターンの人は、心臓疾患になるまで、治療に積極的に参加しないと言われているので、そこが心疾患の予防的介入を難しくさせているところでしょう。

引用:留学生必修講義〈2〉心理学入門 (留学教科書シリーズ)

重要キーワード:タイプA行動パターン、怒り、せっかち、心臓疾患、ローゼンマン、フリードマン、

2013年9月 6日 (金)

不安障害(by DSM-Ⅴ)

不安障害とは、DSMで規定されている不安を中心とした障害群です。

不安障害には、様々なものが含まれます。

現在DSM-Ⅴの草案がでています。不安障害の大きな変更点としては、パニック障害と広場恐怖が分かれたことが一つあります。

不安障害の種類by DSM-Ⅴ

 

○分離不安障害

愛着を抱いている人から離れるときに、不安や恐怖を感じる不安障害。
分離不安によって学校に行けないなどの機能障害があることが診断条件に含まれる。
外出して親と離れ離れになることに恐怖したり、大切な愛着を抱いている人がいなくなるこを心配したり、悪夢を見たりすることがある。

分離不安障害と似ている障害には、
家から離れて社会的状況に行くことを回避する社交不安障害
外に出ると不潔になるという強迫観念から外出を拒否する強迫性障害がある
が、それらではうまく説明できない場合に、分離不安障害の診断になる。

○全般性不安障害

さまざまな状況や活動についての不安を感じる障害。
その不安は自分では制御できないと感じていることが全般性不安障害の診断の条件に含まれる。
集中が困難になったり、緊張感があったり、筋肉の緊張、疲れやすい、イライラしたりする、睡眠障害になる、
などの症状が3つ以上含まれていることも全般性不安障害の診断条件である。

全般性不安障害と似ている障害には、
過去の出来事を想起することによって不安になる心的外傷後ストレス障害:PTSD
大切な人がいなくなってしまうのではないかと不安になる分離不安障害
自分に黴菌がついてしまったのではないかと強迫的に考える強迫性障害などがある。
しかしこれらの障害ではうまく説明できない場合に全般性不安障害と診断される。

○社交不安障害

人に注目されるような社会的場面での不安を示す不安障害。
例えば人前でスピーチをしたり、食事したり、話しかけたりするような社会的場面で不安を感じる。
また社会的状況を避ける。

社交不安障害と似ている障害には、
バスに乗ると気が狂ってしまうのではないかと考えて外出を回避するパニック障害
自分が醜いと考えて外出できない身体醜形性障害がある。
しかしそれらによっては上手く説明しにくい場合、社交不安障害となる。

○特定の恐怖症

高いところ、注射、昆虫などの特定のことに対して恐怖を感じる不安障害。
「病院には行かない」「階段は下が見えるので絶対に使わない」など、恐怖の対象を避けて行動したり、
耐え忍んでいることが特定の不安障害の条件である。

特定の恐怖症に似ている障害には、心的外傷後ストレス障害:PTSDパニック障害強迫性障害などがある。
しかしこれらの障害ではうまく説明できないときに特定の恐怖症となる。

○パニック障害

動悸、発汗、窒息感、めまい、不快感、気が狂ってしまうのではないかという恐怖が、いきなり誘発するものがなく生じる。
このようなパニック発作は数分で頂点に達しすることがパニック障害の診断条件となる。
またパニック発作がまた起こるのではないか、という予期不安や、パニック発作が起こらないようにある状況を回避したりすることもパニック障害の診断条件である。

パニック障害と似ている障害には、
社会的状況に不安を抱く社交不安障害
特定のものに対して恐怖を抱く特定の恐怖症
過去の体験を想起して不安になる心的外傷後ストレス障害:PTSDがある。
しかしそれらではうまく説明できない。

○広場恐怖

バスや電車などの公共交通機関や、お店の中、映画館、橋、家の中、人ごみに出ていったり・行列に並ぶ、
などの場面で恐怖を感じる不安障害。
これらの場所に行くと毎回恐怖を感じ、それによってこれらの状況を回避したり、助けてくれる同伴者がいないと回避することが診断条件に含まれる。

広場恐怖と似ている不安障害には、
社会的場面のみに恐怖してその状況を避ける社交不安障害
特定のものに対して恐怖するためにそれを回避する特定の恐怖症がある。
しかしそれらでは説明されないことも条件.。

○選択性緘黙

学校のみ、または家でのみ、選択的に黙り込んでしまう不安障害。
選択性緘黙によってコミュニケーションや学業成績に影響が出ることが選択性緘黙の条件の一つになる。
実際に言語能力がない場合は選択性緘黙には診断されない。


今日は、簡単に不安障害をご説明しましたが、詳しく個別に全般性不安障害・パニック障害・特定の恐怖症・
分離不安障害、広場恐怖、選択性緘黙の症状や治療法などについてもご説明していきます。

2013年8月10日 (土)

病態水準論と人格構造論

病態水準論と人格構造論

今回、書こうと思っている記事は、病態水準論と人格構造論という考え方です。
病態水準論とは自我の能力の観点から(後で説明します)精神疾患を分類する考え方で、臨床心理学系の学部編入や大学院の試験をうけようと考えている受験生であれば知っていて当然といっても過言ではありません。

人格構造論というのは、カーンバーグという心理学者が提唱した考えで、自我の能力の観点から人格を分ける方法です。
病態水準論はカーンバーグの人格構造論に基づいた精神疾患の分類方法です。
では詳しく説明していきます

人格構造論

人格構造論とは、カーンバーグという心理学者の考え方で、
人格を「現実検討能力」「自我同一性」「防衛機制」の観点から「神経症人格構造」「境界人格構造」「精神病人格構造」分類しようという考え方です。

.....と言われてもよくわからないかもしれません。具体的に説明します。

例えば、誰もしゃべってないのに話し声が聞こえてくることはない(現実検討能力○)、そして昨日の自分と今日の自分が全く別人のようである(自我同一性×)、分裂・投影性同一視・理想化・脱価値化などの防衛機制を使う(原始的防衛機制)
    この場合は、境界人格構造に分類されることになります。

以下に病態水準論による分類をまとめます。試験勉強では以下の所だけを集中して覚えれば試験時に内容も思い出しやすいと思います


神経症人格構造=現実検討能力○ 自我同一性○ 防衛機制○(高度な防衛機制を使う)

  境界人格構造=現実見当能力○ 自我同一性× 防衛機制×(原始的防衛機制を使う)

精神病人格構造=現実検討能力× 自我同一性× 防衛機制×(原始的防衛機制を使う)

下に行くほど重いと考えればいいと思います。

病態水準論

病態水準論とは、一言で言うと、精神疾患の分類方法です
と、いうことは他の精神疾患の分類方法もあるわけです。DSMの分類方法ですね。
DSMの分類方法は、症状の項目にどれだけ当てはまるかで精神疾患を分類する方法です。

病態水準論は、カーンバーグの人格構造論に基づき精神疾患を分類する方法です。

神経症レベル=現実検討能力○ 自我同一性○ 防衛機制○(高度な防衛機制を使う)

  境界レベル=現実見当能力○ 自我同一性× 防衛機制×(原始的防衛機制を使う)

精神病レベル=現実検討能力× 自我同一性× 防衛機制×(原始的防衛機制を使う)


病態水準論と人格構造論の違い

病態水準論と人格構造論の説明がほぼ同じなので、違いを説明しておきます
簡潔に言うと、カーンバーグが提唱した人格構造論というのは、自我の能力の観点から人格を分けるという考え方です。
病態水準論というのは、カーンバーグの人格構造論をもとにした精神疾患の分け方(の考え方)です。

その他

カーンバーグの人格構造(Personality Organization)は、臨床心理系の大学院や学部編入の試験の時に略語で出題されることがあります。特に精神分析系の大学ではあり得ます
なので時間があれば覚えましょう

神経症人格構造(NPO)
境界人格構造(BPO)
精神病人格構造(PPD)

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